1次関数 2点から直線の式を求める問題 指導上の注意(内部資料)

1次関数 2点から直線の式を求める問題 指導上の注意(内部資料)

何となく覚えている方も多いのではないでしょうか?

2つの点の座標から直線の式を求める問題です。連立方程式で求めた覚えがありませんか。

 

多少マニアックなテーマではありますが、おもしろいテーマも隠されていますので、本日は母体となる井出進学塾のスタッフの指導に使われる「指導上の注意」を特別に紹介します。

 

なお、もともとスタッフ用の資料ですので断定調で多少お耳ぐるしいところがあるかもしれませんが、その点はごようしゃください。



<例>次の2点を通る直線の式を求めなさい。

 

      (-3、11)、 (4、-10)


このような問題には2つの解き方があります。

 

 1. 先に「傾き」を求める       2. 連立方程式

 

このうち、ほとんどの生徒さんは 2. の解き方を好みます。

しかし、ここでは塾の方針として 1. で解かせることを徹底してください。

 

理由としては、

①学調・入試などでは 1.の解き方を理解していないと解けない問題の方が多いこと。

 ふだん 2.の解き方を教えておいて、そのときだけ急に 1.の解き方の方がいいというのはいいかげんな話です。

 

② ①を受けて、今や 1.の解き方の方が主流であること。

 教科書でも 1.の解法を紹介し 2.の解法は補足として扱っていますし、学校で使っている問題集も 1.の方で解説してあるものが増えてきました。

 

③「変化の割合」という大切な考え方をそのつど確認できること。

 これは大きなメリットです。

 

④高校数学では 2.の解き方で直線の式を求めることはないということ。

 1.を基本に別の考え方を習います。

 

もとより2.は、どうしてもわからない子のための非常手段でした。

 

注意点

・おそらく生徒は 2.の方を好むのでそれに配慮すること。

 2.の解法を頭ごなしに否定してはいけません。なぜ 1.の方がよいか、わかるように説明してあげてください。

いいかげんな塾や家庭教師なら 2.ですましているでしょう。

いいかげんな塾にはなりたくありません。

 

・なぜ多くの生徒さんが 2.を好むか( 1.をさけるか)といえば、最初の部分がわかりにくいからです。

一般には<例>の場合

               a=-10-11/4-(-3)   のように習います。

 

これでは難しそうと感じてしまっても、まったく無理はありません。

 

解説マニュアルで紹介しているように(編注.この内容も教科書解説ガイド無料配信で紹介しております)、数がどのように変化しているか自然に考えられるようにして下さい。

 

最後に

どんな生徒さんでも、高校にいって数学や物理でよいパフォーマンスを発揮する可能性があるので、その可能性をつぶすようなことを塾がしてはいけません。



どうでしょうか?こんなこと考えながら指導しています。

スタッフもみな意図をよくくみ取ってくれて、生徒さんたちもいい勉強ができています。

 

 

以上です。

ご意見・ご感想お待ちしています。

富士宮教材開発

井出真歩


シェア歓迎します。リンクもフリーです。