時代の主流は「あまりのあるわり算」です。

先日1月12日、中学1年生と2年生のみなさんは学力調査テストがありましたが、いかがだってでしょうか?

弊社でも、すぐに分析と略解説の作成を行いました。

 

その際、改めて確信したことがあるので報告します。

 

これから先・・・

時代の主流は「あまりのあるわり算」です。

小学3年生で取り組む、単元名としての「あまりのあるわり算」とは、少し意味が違います。

今回はこれについてお話しします。

 

「新傾向」「新学力観」と呼ばれる問題についても、踏み込んでいます。


時代の主流は「あまりのあるわり算」です。って言われても何のことかわかりませんよね。

もしかすると、「そんなことあるわけないだろ。」と思われた方も多いかもしれませんね。

 

少し、掘り下げてお話しする必要があります。

 

弊社、教材でも特に力を入れているところなのですが・・・

わり算には2つの意味があります。

例えば、「12÷3」という計算を考えてみましょう。

 

この計算には

①「12を3等分するといくつになるか?」   と

②「12の中に、3はいくつあるか?」   という2つの意味があります。

 

算数自体では、②の方を先に習うのですが、ほとんどすべて人がわり算といえば①の意味で、②のわり算の意味は忘れがちにある傾向にあります。

 

弊社教材の大きな特徴のうちの一つといっていいのですが、この②のわり算の意味を重視しています。

 

意外に、この②のわり算の意味は強力で、これさえ身についていれば「速さ」などの問題で困るなんてことはまったくありません。また弊社の成功事例として、この②のわり算の意味を身につけることで・・・

高校生が物理・化学などの偏差値を飛躍的に上げたという事例も多数あります。

(もっとも、身につけるためにはそれなりの努力が必要なのですが…)

 

冒頭の「あまりのあるわり算」というのは、この②のわり算のことです。(①のわり算に、あまりという考え方は存在しません。わかりますよね?)

 

いったいどういう話なのか?

具体的な問題例をみていきましょう。わかりやすいように算数レベルの問題にします。


例題)今、7.2Lのジュースがあります。これを2L入るビンに分けていきます。2Lのビンは何本できますか?

(今の教科書ではリットルはふつう「ℓ」ではなく「L」と表記します。)


 

7.2の中に2がいくつあるか考えればよいので、答えは3本です。

 

逆のパターンも見てみましょう。多少シチュエーション的に無理のある問題かもしれませんが、お許しください。 


例題)7.2Lのジュースが必要です。そのジュースは2Lのビンでしか売られていません。2Lのびんを何本買う必要がありますか?


3本だと6Lとたりないのでもう1本必要です。答えは4本です。

 

上の問題であまった1.2Lや、下の問題で余分にある0.8Lは、この問題の聞かれ方では特に問題になりません。(算数の問題でしたら、「あまりも求めなさい」という指定があるから大丈夫です。)

 

問題が簡単すぎてイメージがつきにくいかもしれませんが、「新傾向」「新学力観」の名のもとこれからこういう考え方も必要とされる問題がどんどん増えていくということです。

少し思い出してください。中学に入ったら「あまりのあるわり算」なんて、出てきませんでしたよね。ですからこういう考え方が必要とされる問題は、けっこう・・・

 

多くの中学生の方が対応できません。

 

最初に「あまりのあるわり算」という言い方をしてしまったので、話が分かりにくくなってしまったかもしれません。

本質的に大切なことは、上述の②のわり算の意味が身についているかどうかが、今後ますます重要になっていくことは確かだということです。

 

ここで1つ、みなさんに考えてみてもらいたいことがあります。

 

今、「新傾向」「新学力観」と呼ばれる問題が学力調査テストや、公立高校入試問題で急増しています。

 

ですがこれ、本当に「新」でしょうか?

 

すごい話しますよ。

 

こと今回の分野については(他の分野のものも説明できます)「あまりのあるわり算」は、小学校で習っています。

「新」でも何でもありません。

・・・・

(それほどすごくなかったですかね?)

 

今回の説明だけでは十分に納得していただけないかもしれませんが、富士宮教材開発では「新傾向」「新学力観」に対し、他にかなり差をつけ本質をつかんでおります。

 

世間一般から見れば、かなり大胆な解釈もしております。

 

「新傾向」「新学力観」とは・・・

ものすごく勉強できる人たちが、「自分たちはこういうところまで考えたから勉強ができた」という内容を、惜しみなく出すことにした

ものだということです。先ほど挙げた②のわり算の意味を重要視することなど、その典型的な例です。

 

もともとそういう意図だったとまでは断言できませんが、少なくとも実質的に結果としてそうなっております。

 

一見、回り道に見えますがそこまで踏み込んで考えればその後の理解が楽になる。

それが「新傾向」「新学力観」と呼ばれる問題です。

これらの問題にはすべて、「教える側がもっとしっかり勉強しとけよ、」というメッセージがうかがえます。

 

この分野にかかわるものとして、これらの問題がいかによい問題か、それを伝える責務も我々にはあると考えています。


以上です。

ご意見・ご感想お待ちしています。

 

富士宮教材開発

代表 井出真歩


「新傾向」「新学力観」に関する分析・対処法も充実した、今年度(平成29年)静岡県公立高校入試対策用の「過去問解説マニュアル」もあります。

よろしければ参考にしてください。

 

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