テストのときの時間配分について

以前、いただいたご質問に私がお答えしたものです。

テストのときの時間配分について

 

中学生のテストを想定して書いたものですが、高校生のみなさんにも参考になることが多いと思います。

 

「模試のとき時間がたりなくなる」

 

みなさんよく言いますね。

多少厳しい意見も書いております。

 

以下の文章は頂いたご質問に私がお答えする形で書かれております。

なお、50分で50点満点のテストについて書いておりますが、大切な考え方は同じなのでご自分の受けるテストではどうか?各自、計算してください。



○○様

 

ご連絡ありがとうございます。

 

また、教材を活用してくださっているようで、私どもにとってこれほどうれしいことはありません。


ご質問の件についてです。

 

まず、そもそものお話からさせて頂きます。

 

テストというのは、特に○○のような公の大きなテストでは絶対なのですが、受験者の得点が平均的に分布する必要があります。

↓理想的な得点分布.1(均一型)

↓理想的な得点分布.2(山型)


そこまでできないとしても、半分の25点を中心に「山」形に得点が分布するのが理想です。

 

 

 

しかし、これは意外に難しいことです。


↓よくない得点分布(バスタブ型)

 

近隣の中学でテストごとに得点分布を出しているところも結構あるのですが、先生が油断をしてテストをつくってしまったため、100点満点で20点以下と80点以上に2つピークを持つ「バスタブ」型の得点分布になってしまっている例をいくつかみてきました。

 

 

一般に、問題の難易度で得点分布を平均的に散らばらせようとしても、「バスタブ」型になってしまうことはよく知られています。

 

そこでとられた方策が・・・


一定時間でどれだけ問題をさばけるか?

・・・で、きれいに得点を平均的に分布させるという方法です。

 

大学受験のときに「センター試験」があり、それは教科によっては50万人が一斉に受ける大きなテストです。その得点分布は、見事なほどに「山」型です。

長い歴史を持つので、一定時間でさばける問題の量で得点を分布させる仕組みが確立しています。

 

 

高校生が模試などでよく、

「全然時間が足りなかった」

など言いますが、それは恐ろしくあたりまえなことです。

 

問題そのものが、例えば80分のテストだとして、30分時間が足りない受験生もいれば30分時間が余る受験生もいるようにつくられています。

 

時間が足りないというのは、それが実力だということです。

 

 


各都道府県の公立高校入試や学調などの県内統一テストも、これに準じます。

まず、このことを前提として頭に入れておいてください。

 

 

 

話を戻して、具体的に現実的なことをみていきましょう。

中学生の段階では時間配分を工夫する余地はたくさんあります。

 

とはいえ問題となるのは・・・

「わからない問題に時間をとられすぎて時間が足りなくなる」、

・・・これを防ぐその一点に絞られるでしょう。

 

 

とすると、わからない問題を「わからないので後で時間があったら考える」と判断する基準と時間が大切になってきます。

数学・理科・社会からみていきます。

 

単純化して考えると50分で50点満点のテストです。

一点あたり1分与えられていると考えられます。

 

(配点はわかるようになっているものです。)

 

配分時間を意識しようということです。1点の問題なら1分。4点問題なら4分です。

 

(あくまで理論的な計算の上だけの話ですが、3点の問題に4分かけたらもったいないということになります。)


注)配点と配分時間はテストの種類によって調節してください。

 

わからない問題もこの配分時間で打ち切るようにすれば、わかる問題は配分時間内に余裕をもって解けるものもあるので、後で考える時間ができることになります。

 

もっとも、1問ずつ解く時間を気にするなんて非効率的ですし、配分時間を超えてももう少しでわかりそうというなら考えればいいと思います。

あくまで、1つの目安としてお考え下さい。

 

 

英語・国語は読解の時間もあるのでまた別になります。

 

とはいえ、それほど特別なことはなく大まかな時間配分を決めておけば十分です。

 

国語は、必然的に残り15分になったら「古文」、残り5分になったら「作文」ということになるでしょう。配分時間は人によって上下してもいいですがこれくらいがめどでしょう。(編注.静岡の学調テストの場合です。)

 

解く順番は、何かその人なりに理由があって例えば「古文」を先にやっておきたいとかありましたら、それはそれでそうして何の問題もないと思います。

特に何もなければ、ふつうに最初から解いていけばよいです。

 

 

「作文」は絶対に書きましょう。(編注.これも静岡の学調テストの場合です。

点数以上に、1点でも多くとろうという熱意や高校入試では合格したいという熱意が、「作文」を書いてあるかいないかにあらわれます。

 

 

先に書いておくという選択肢も考えられますが、残り5分という切迫感があった方が書きやすいかと思います。(あくまで人によるので、自分で確実に書けるほうを選びましょう)

 

 

英語も、残り15分あるいは10分になったら英作文に入るなど決めておけば十分です。

出題順が変わることもあるのでご注意ください。

 

(今年はないと思いますが、10年前は長文の前に英作文でした。)


英語に関して言いますと、こういう時間配分がわずらわしいので、英作文の方を先にするという生徒さんがけっこういらっしゃいます。それはそれでかまわないと思います。

 

英語・国語に関しましてはどちらかというと逆に、「5分または10分など、問題を解こうとせず文章の解釈に集中する」という時間をつくるといいでしょう。

 

私などは高校生のとき、それをやり始めたことでメキメキ成績を上げました。

 

 

解く順番について

 多くのテストでは、問題冊子そのものに、「どの問題から取り組んでも構わない」と明記されております。

しかし、やはり素直に最初から取り組んでいくのがベストでしょう。

その方が出題者側の意図がとりやすいです。

 

去年の静岡県の3学年第1回学調の社会では、「地震」という言葉は一度も出てきませんが、「東日本大震災」が全体を通して大きなテーマとして隠されていました。

このように学調のような良問には全体を通したテーマが隠されていることもあります。

 

英語など、1つの物語になっていることもあります。

去年の1年生の学調なんておもしろかったです。

リスニングで間違いの選択肢のはちみつが、最後の長文の設問で出てきたりしました。

 

 

2年前(3年前?)の静岡県公立入試の数学の問題の例も紹介します。

 

立体図形の計量に関する問題でした。

 

小問が⑴⑵⑶とあるのですが、実は⑶⑵⑴と考えていくとスムーズという問題がありました。

 

 

若い先生がこういうのに気づくとそれを得意げに「逆から解いた方がよいこともある」とものすごくアピールするでしょう(私も若い時ならそうしただろうと思います)、またそれをきいたら生徒さんや親御さんも「そういうこともあるんだ」と納得させられますよね。


でも、そうでもないのです。

その問題も⑴、⑵、⑶の順で解くことで立体図形についての理解が深まるようにつくられています。また現実的にテストの点数の問題として考えましても、問題を解くだけでなくその答えがあっていることを確認して初めて数学の解答です。そういう視点で考えると⑴⑵⑶の順で考えた方がはるかに時間がかかりません。

 

 

先ほどの英作文を先にやっておくという方法を紹介しました。

こちらの方がいいという人があげるメリットの一つに「英作文でわからなかった表現が長文の中にあるかもしれない。だから先に英作文問題に目を通しておいたほうが良い」というものがあります。

それはそうだろうと思いますし、まったく否定する気はありません。

ただし、長文の方をしっかり解釈していれば、英作文問題をみて「この表現、長文の中にあったな」と自然に思い出されるはずですし、その方が理想であることは間違いありません。

 

 

 

話は戻ります。

 

 

究極的に理想なのは・・・

「10分余らせる」ということです。

 

 

 

 

10分余るのだったら時間配分なんて全く心配する必要はないですよね。

 

そうなるために必要なのは、決してテスト慣れすることではありません。

ふだんの勉強でいかに考えているか、ということが大切です。

1つ1つの事柄を深く理解するように努めましょう。

それが本当にテストで速く問題をこなせるようになる早道です。

 

弊社の過去問解説教材、本当に30ページ解説していますよね。

(編注.静岡県3学年第2回学調対策のもののことです)

これでもまだまだ書きたいことはあるけどおさえて、大切なことに絞って30ページに収めています。

まだまだ理解を深める余地はあるということです。

 

 

 



以上です。

ご意見・ご感想お待ちしています。

 

富士宮教材開発

 

井出真歩



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