「認知能力・非認知能力」とは?

下で紹介している画像は中室牧子先生の『「学力」の経済学』という本です。この方は数か月前テレビの「林先生の初耳学」という番組で、林先生が今もっとも尊敬する研究者のうちの一人、ということで出演しました。ご覧になった方も多いでしょう。

 

幼児教育に意味はあるのか?①

このタイトル(テーマ)そのものが、もう古いです。

今回は、この本の書評とからめて、その点についてお話しします。今回の焦点は・・・

「認知能力・非認知能力」とは?

最近よく聞かれるこれらの言葉についてお話しします。


※この本も強くおすすめします。私も2年前初めてこの本を読んだとき、強い衝撃を受けました。

 

 

お子さんの教育に役立つ、科学的証拠にもとづいた情報が満載です。


幼児教育に意味はあるのか?+?



・・・結論から言うと、「ない」ですね。(「ない」といってもかまわない、というのが正確です。)

ただし、いわゆる「お勉強」に限った話です。

 

以下、この本の内容を解説しながらその証拠を上げていきましょう。

キーワードは・・・

「認知能力」と「非認知能力」

かなり大ざっぱですが、簡単に言うと・・・

 

認知能力(にんちのうりょく)

・・・「学力」など、テストで測れる能力

 

非認知能力(ひにんちのうりょく)

・・・「人間性」など、テストでは測れない能力

 

   のことです。


中室先生の研究(本)のすごいところは・・・

これらの能力をデータなど科学的証拠(エビデンス)によって分析しているところです。

 

それによると、前者の「認知能力」いわゆる勉強よりも、後者の「非認知能力」のほうが、生涯賃金も含めその後の人生のパフォーマンスに大きく影響することが証明されています。

 

中室先生の主張は・・・

 

 

・・・やめておきます

どうしても私自身の主張が強く反映されてしまいます。

ここから先は、私自身の解釈としてお話しします。

「認知能力」よりも「非認知能力」の方が大切にきまっています

そんなの当り前です。いわゆる「五教科」をそのまま商売にする人なんて、まれですよね。

 

非認知能力は大切です。

では、その非認知能力を伸ばすためにどうすればよいか?

よい方法がありますね

日本だけでなく、多くの国で伝統的に取られてきた方法です。それは・・・

 

「認知能力」を伸ばそうと努めること

すなわち「勉強」ですね。

 

現在になって、誰かが言い出したことではありません。

 

「勉強そのものではなく、努力することで何かを得られるということが大切。」古くから立派な学校の先生は、よくこういうことをおっしゃいました。


何か特別な目標を持っていない高校生、あるいはこれからそういう目標を探していく小・中学生は、とりあえず勉強をがんばりましょう。

 

中室先生はこの著書の中で、「非認知能力」の中でもっとも大切なのは「自制心」と「やりぬく力」であると述べています。「勉強」という漢字の意味が、もともとそういうものでしたね。

 

私としてはこれにプラスして・・・

①五教科の勉強そのものが・・・

「相手の意図をよみとろうとする力」「自分の考えをわかってもらえるように伝えようとする力」「多くの情報の中から必要なものを見極める力」「自分に必要なこのを判断し計画する力」(こういうの、いくらでも書けますがここらへんでやめておきます)など、まさに「非認知能力」をはぐくむのに最適な題材であること。

 

これは、近年のアクティブラーニングで言われていることでもありますが、気づいてる、あるいは実践させられる指導者が少なかったというだけで、もともと勉強とはそういうものです。


②体系(システム)が完成しているし、頼れるものがいくらでもあること

明治以来の先人たちの努力により、日本の教育カリキュラム(小学校でここまで勉強して、中学校でここまで勉強する、など)はかなり完成度の高いものになっています。

ほかのものに比べて、何をどうすればよいか?はっきりといつでも指針があるということです。

 

さらに、勉強では昔から教育業界がしのぎをけずっています。

学校の先生たちも、自分の生徒のためにがんばってくれます。

 

生徒さんも自分さえ「こうしたい」「こうなりたい」というものがあれば、いくらでも助けとなるものはそろっています。

 

むしろ、そろいすぎているくらいですね。

 

ネットの普及により、あらゆる種のコンテンツが、有料・無料のものも含めありふれています。

 

かなり玉石混交(いいものもあれば、悪いものもあること)です。

 

が、これらのものの中から「自分に適したものを選び出す」。これこそ、これからの時代に求められる「非認知能力」といっていいかもしれません。


(もっとも、こういうのに頼らずに自分で勉強できるに越したことはありません。また、幼児や小学生でも低学年の方の児童さんに、この「自分に適したものを選び出す」というのはむずかしいですよね。ここらへんにも幼児教育の特徴があります。)

③勉強そのものが、本来おもしろいものであること

「勉強がむずかしい、おもしろくない。」

・・・このように生徒さんに感じさせてしまうのは、100%、教える先生側の問題です。(気持ちの問題もありますが、大きくは教材研究量や指導力の問題です。準備不足ということです。)

 勉強とは本来「簡単で」「おもしろい」ものです。

 

これは私や、私が主催する「富士宮教材開発」「井出進学塾」の理念でもあります。


かなり話がずれてしまいました。

これでは「幼児教育」というよりも、中高生向けに「なぜ勉強するか」についてですね。

 

話がぼやけてしまうので、細かい内容は次回に回し、結論だけもう一度まとめます。

幼児教育において・・・

「認知能力」を伸ばすことにあまり意味はない。

 

ただし、「非認知能力」を伸ばすのに「認知能力」を伸ばそうと努めることはひじょうに有効である。

 

そして、「非認知能力」を伸ばすことは生涯パフォーマーンスの点からも、とても大切である。

そして・・・

今回、本当に書きたかったことは、中学生や高校生の勉強とちがい、幼児や小学校低学年の勉強において、この「非認知能力」は、机(タブレット)に一人で向かって得られるものでなく・・・


他者とのかかわりの中で、初めてはぐくまれるものです。

むしろ、上記の理由から勉強の方が特殊で、ふつう「非認知能力」は他者とのかかわりの中ではぐくまれるものですよね。

おわび・・・

「認知能力を伸ばすことにあまり意味はない。」あるいは「そういってもかまわない。」といえることに、今回のブログでは何の根拠も示していません。

もともと、これらの内容を書くつもりでしたが、改めて調べてみると世間の認知度を考えてこちらから書かないといけない、ということでこのような内容になってしまいました。

 

 

次回のブログでこれらの内容にくわしく触れるとともに、小学生の保護者様向けに教材や塾選びの参考になるような記事を書く予定です。(また幼児教育と少し離れるでしょうが、しかたないです。)



以上です。

ご意見・ご感想お待ちしています。

 

富士宮教材開発

 

井出真歩



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